
インターネットを使う上でやはり回線速度は速いほうがいいですよね。
auひかりは1Gbpsと言われていますが、1Gbpsの速さは理論上の最大速度であり実際にはそれ程の速度は出ません。
この記事では
- auひかりやほかの光回線の速度はどれくらいなのか
- どうすれば速さを引き出すことができるのか
をわかりやすくご紹介していきます。
auひかりの速さはどのくらいなのか
インターネットのサービスの品質を決める要素の一つに「通信速度」があります。
用途にもよりますが、基本的に通信速度というものは速いに越したことはありません。
また、通信速度には「上り」「下り」がありますが、これはそれぞれ「アップロード」と「ダウンロード」の意味です。
上り速度が速いほど、データを送信する際の時間が短くなります。これは、頻繁に膨大なデータ量をアップロードする機会の多い人ほど、速さを重視する必要がありますが、一般的なインターネットの利用法においてはそこまで重視されません。
一方、下り速度が速いほど、大きなデータ量でも短時間で読み込むことができるようになります。
最近は動画サイトの利用が多くなっており、これは読み込むデータ量が多いので、下り通信速度がそれなりに速くないと不便に感じてしまいます。
auひかりの下り速度は速いの?
では、auひかりの下り速度は速いのかと言えば、十分に速いと言えます。これは、最速ではありませんが、決して遅い水準ではないということで、一般的なインターネットの利用法においては十分な通信速度であると言えます。
auひかりの通信速度は、下り最大1Gbpsとなっています。この通信速度は、現在利用することができる光インターネットサービスの平均的な数値です。多くの光インターネットサービスは、この通信速度で提供されています。
現在、提供されている光インターネットサービスの中で最速なのはNURO光というサービスで、これは2Gbpsの通信速度で提供されています。これと比較すると、auひかり等の通信速度は半分になりますが、そもそも1Gbpsもあれば一般的なインターネットサービスの利用において十分な速度であると言えます。なので、最速ではないものの、十分な下り速度を持っていると言えるのです。
ほかの光回線はどのくらいの速さが出るのか
ではほかの光回線各社はどれくらいの速さが出るのかを比較してみます。
光回線名 | 速さ |
---|---|
auひかり | 1Gbps |
ソフトバンク光 | 1Gbps |
ドコモ光 | 1Gbps |
NURO光 | 2Gbps |
各光回線の公式サイトには、上記のように載っています。
しかし、以下のような注意書きがされている場合がほとんどです。
- エフォート方式のサービスのため、速度は理論上の最高値であり、その速度を保障するものではありません
- 本サービスはベストエフォート型のサービスであり、通信速度を保証するものではありません
この「ベストエフォート」というのは、サービスの品質や契約条件などについての考え方の一つで、提供者側は品質について「最大限の努力」(best efforts)はするが、結果に関して保証や損害の補償などは行わないとする方式のことをいいます。
つまり、実際の速度がどれくらい出るのかは使ってみないとわからないのです。
auひかりの実際の速度は地域や住んでいる環境によって変わる
auひかりの実際の速度がどれくらい出るのかは、住んでいる場所や環境によって変わってきます。
そのほか、接続機器の種類・設定やパソコンの性能、またウイルスや常駐ソフトなども、実際の速度と理論値の差の原因としてあげられます。ただ、プロバイダの違いによって速さが変わることはないようです。
家庭で一般的に使うなら1Gbpsの速さはいらない
そもそも、日常生活でどれくらいの速さがあれば、快適に暮らすことができるのでしょうか。
スターティアレイズ株式会社というインターネット関連の企業のHPには以下のように記載されていました。
日常生活の行動 | 必要な通信速度 |
---|---|
メールやLINEの場合 | 下り128kbps~1Mbps |
Webサイトを閲覧する場合 | 下り128kbps~1Mbps |
動画を視聴する場合 | 5~20Mbps |
メールやLINEの128kbpsは通信制限がかけられたときの速度で、テキストのみであれば問題はありませんが、画像や添付ファイルがある場合はダウンロードに時間がかかるようです。
このように、一般的に生活する分には1Gbpsの速度はいらないというわけです。
auひかりの下りの速度を実際に計測してみるには?
理論上は最大で1Gbps出すことができるauひかりですが、では実際に出ている通信速度はどれくらいなのかということが気になってしまいます。これは、ネット上で利用することができるサービスを利用することで調べることができます。
auひかりでは、スピードチェック(通信速度測定)にて通信速度の計測を行うことができます。「スピードチェック」をクリックすることで、通信速度の下りと上り両方の計測を行うことができます。ただし、このサービスはauひかりの利用者のみ利用することができます。
auひかりを利用する前の人の場合、ネット上には他にもスピードテストツールを無料で提供しているサイトが多いので、そちらの方を利用して通信速度を計測してみてください。
auひかりの下りの速度を速くするにはどうすればいい?
理論上は1Gbpsまで出すことができるauひかりの下り速度ですが、利用者によってはこれと大幅にかけ離れた速度しか出せない人もいます。その場合、下り速度を遅くしている要因がどこかに存在していると考えられます。
パソコンに原因がある場合
まず第一に考えられる原因としては、auひかりでインターネットを利用するためのデバイスとして利用する「パソコン」に原因がある場合です。パソコン側に下り速度を下げる要因があるとすれば、考えられる原因は「パソコンのスペック」や「ウイルスの感染・常駐ソフトによる高負荷」です。
まず、パソコンのスペックの問題です。詳しくは省きますが、基本的に「何年も前に購入した古いパソコン」の場合だと、auひかりの下り速度を活かせるだけのスペックを有していない可能性が高いです。目安としては、まず「OS」を見てみましょう。例えばWindowsPCの場合、搭載しているOSが「XP」以前のものである場合、確実にパソコンのスペックが問題となります。「Vista」以降のバージョンのOSであれば、おそらくパソコンのスペックも問題ないでしょう。
次に、パソコンのカタログスペックとしての性能は十分でも、利用環境によってパソコンのスペックが低下して、通信速度を下げている原因になっている可能性があります。例えば「ウイルスに感染している」「常駐ソフトの種類が多い」と言ったことが挙げられますが、通信速度を維持するためのスペックを維持できないほどに高い負荷を常にかけている場合だと、下り速度もそこまで出せない可能性があります。
これらが原因になっている場合だと、「パソコンを買い換える」とか「ウイルスを駆除する」「常駐ソフトの起動を見直す」といったように、とにかくパソコンのスペックを改善することが重要になります。場合によっては高度なパソコン関連の知識が要求される可能性もありますが、改善できるところから実践することをオススメします。
ホームゲートウェイの設定を確認する
次は、「ホームゲートウェイ」の設定についてです。もし、これの「省エネモード」がオンになっている場合であれば、解除することで通信速度を改善できる可能性があります。省エネモードは下り速度を制限する効果があります。ホームゲートウェイを確認して、省エネモードのボタンを切り替えましょう。
LANケーブルを変える
次に、「LANケーブル」についてです。パソコンと同様に、これにも下り速度を左右するスペックの問題があります。使用しているLANケーブルを確認して「Cat◯」という部分を確認してください。これがもし、◯の中が5以下の数字である場合は、下り速度が制限されてしまいます。6以上、もしくは「Cat5e」という規格のLANケーブルであれば、下り速度を制限することは無いと考えられます。必要に応じて買い替えて使用しましょう。
ルーターのスペックを確認する
次に「ルーター」に関してです。ホームゲートウェイとパソコンの間に、ルーターなどの機器を媒介している場合は、ルーターが高速通信に対応している種類のものであるかどうか確認しましょう。もし、ルーターに「1000BASE-T」と記載されていれば、おそらく問題ないと考えられます。しかし、それ以下の数字が記載されていたり、あるいはそれらしい記載が見られない場合は、ルーター等機器の取扱説明書を確認するか、もしくは機器のメーカーに問い合わせをして、1Gbpsの下り速度に対応している機器かどうか確認しましょう。対応していない機種の場合、対応機器に買い換える必要があります。
無線LANの場合
もし、インターネットの利用を「無線LAN」で利用している場合だと、お使いのパソコンによっては有線接続に変えないといけなくなる可能性があります。無線LANの場合、ルーターの規格も重要なのですが、利用するパソコンの無線LAN規格も重要です。高速通信に対応した無線LAN規格を利用できるルーターであっても、パソコン側がその企画に対応していないと意味がありません。つまり、高速通信の無線LAN規格に対応したパソコンに買い換えなければならなくなるのです。もしくは、「無線LANアダプタ」を購入して、これをパソコンに装着して利用するという方法もあります。
無線LAN規格 | 最大伝送速度 |
---|---|
IEEE802.11a | 54Mbps |
IEEE802.11b | 11Mbps |
IEEE802.11g | 54Mbps |
IEEE802.11n | 150Mbps 300Mbps 450Mbps |