auひかりとメガエッグ速度で比較してみる
auひかりはKDDIが運営するインターネット接続サービス、メガエッグは中国電力系の電気通信事業者「エネコム」による中国地方5県(山口・島根・鳥取・広島・岡山)をサービス提供エリアとするインターネット接続サービス。いずれもauスマホの契約とセットにすることで、auスマホの月額料金を割り引くことができるauスマートバリューに対応しています。使える地域が異なりますが、どちらのサービスをえらぶべきか比較してみましょう。
まずは通信速度について。auひかり・メガエッグ共に回線速度は最大1Gbpsでかわりません。ただご存知の通り、ベストエフォートなので実際の速度はサービスによって大きく異なる異なることがあります。
そこでユーザーの評判をみてみるとauひかり・メガエッグいずれも概ね良好。数十Mbps~100Mbps・200Mbpsを超える十分な通信速度がでているようです。通信速度に関しては、両者に大きな差がないといってよいでしょう。
ちなみに一時期、メガエッグの通信速度が「遅い」という口コミが目立った時期があるようですが、その原因は、最大54Mbps(IEEE802.11g対応)の無線LANルーターを利用しており、最大1Gbpsという性能を活かせなかったことが主な原因だった模様です。無線LANルーターをより高速なIEEE802.11nなどに対応した機種にかえたら改善したという声も聞かれます。
auひかりには最大1Gbpsを超えるサービスがある?
auひかりは、以下エリアで2018年3月から最大10Gbpsの光回線サービス「auひかり ホーム10ギガ」および「auひかり ホーム5ギガ」を受け付け開始しています。
東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の一部エリア
ここまでの通信速度になると、10Gbpsの通信速度に対応するネットワーク機器も数万円と高価になる上、一般的なユーザーがこの速度を活かせるシーンは少ないでしょう。たとえばFPSのような通信品質に非常にシビアなゲームを楽しむユーザー、将来的に4K・8Kといった超高画質な動画のアップロード・ダウンロードをしたいといったユーザーくらいでしょうか。
いずれにしろ、当面はauひかり ホーム10ギガ・auひかり ホーム5ギガとメガエッグの提供エリアはかぶらないと想定されるので、当面の比較対象にはなりません。ただし「将来的にここまで速くなる可能性があるかも」と頭の片隅において、期待することはできるでしょう。
auひかりとメガエッグの月額料金や諸費用で比較してみる
通信速度に差がないのであれば、料金についてはどうでしょうか。以下、auひかりとメガエッグの月額料金を比較してみます。auスマートバリュー適用にあたっては電話サービスの付与も必要となるので、そのオプション料金についても記載します。
auひかり | メガエッグ (ギガ王/標準コース) |
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戸建住宅向 | 1年目:5,100円/月 2年目:5,000円/月 3年目~:4,900円/月 |
1年目: 4,000円/月 2-3年目:5,000円/月 4-6年目:5,000円/月 7年目以降:4,700円/月 |
集合住宅向 | 3,800円/月 | 1年目:2,200円/月 2-3年目:3,800円/月 4-6年目:4,000円/月 7年目以降:3,800円/月 |
電話サービス | 500円/月 | 500円/月 |
※いずれのプランも長期契約割引を適用
ご覧の通り、月額料金で比較するとメガエッグの方が安い、といえそうです。
ちなみに「auひかり ホーム5ギガ」の月額料金は、超高速スタートプログラム適用でauひかりの1Gbpsのコースと同じ、10ギガのコースは780円高くなります。
なお契約時にかかる初期費用に関して、契約事務手数料3,000円が必要なのはどちらのサービスもかわりません。また標準工事費に関してはいずれのサービスでも、数万円の標準工事費を分割払いとした上でその分の月額料金を割り引き実質無料にする、といったキャンペーンを展開していますので、差はありません。
次に解約時にかかる解約違約金(以下、違約金)と撤去工事費を比較してみましょう。
※いずれも戸建住宅タイプで比較しています。
▽違約金について
auひかり (ずっとギガ得プラン適用) |
メガエッグ光 (ギガ王/3年契約適用) |
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契約期間 | 3年 | 3年 |
違約金 | 契約更新月以外に解約すると15,000円の違約金が請求される。 | 契約更新月以外に解約すると、契約年数によって以下違約金が請求される。 1年目:30,000円 2年目:20,000円 3年目:19,000円 4年目:30,000円 5年目:20,000円 6年目:10,000円 7年目~:10,000円 |
▽撤去工事費について
auひかり | メガエッグ |
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28,800円 | 10,000円 |
ご覧の通り違約金については、auひかりの方が軽いものの、撤去工事費はauひかりの方が3倍近く高くなっています。メガエッグでは違約金と撤去工事費あわせて20,000円~40,000円ですが、auひかりは両方あわせると常に43,300円。このことから解約時の負担はauひかりの方が大きいといえます。ちなみauひかりの撤去工事費は2018年2月28日以前に申込のユーザーについては、メガエッグと同じ10,000円ですんでいました。
auひかりとメガエッグをキャンペーンで比較してみる
多くの光回線サービスでは高額なキャッシュバックを行うキャンペーンを行っており、auひかり・メガエッグ共に例外ではありません。そしてキャッシュバック額は、公式サイトから申し込むよりも代理店経由で申し込んだ方が高くなる傾向にあります。
そこで、auひかり・メガエッグともに代理店経由でどのくらいのキャッシュバックがもらえるか比較してみましょう。
auひかり | KDDI正規代理店「株式会社NNコミュニケーションズ」経由で申し込むことにより、ネット+電話申込で50,000円、ネットのみ申込で43,000円のキャッシュバックがもらえる |
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メガエッグ | メガエッグ販売代理店「株式会社NEXT(ネクスト)」経由で申し込むと、20,000円のキャッシュバックがもらえる |
ご覧の通りキャッシュバック額はauひかりの方がはるかに高額です。
ここで気になるのは「全部あわせると結局どちらがお得なのか」ということですね。以下2年間(48ヵ月間)利用した場合に、それぞれのサービスで必要となる総額の料金を比較してみます。いずれもauスマートバリューを適用させるために、ネット+電話のサービスを申し込むものとします。またそれぞれキャッシュバック額(auひかりは50,000円、メガエッグは20,000円)を差し引いた金額です。
▽各パターンの2年間総額料金
auひかり | メガエッグ | |
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戸建住宅 | 86,200円 | 103,000円 |
集合住宅 | 56,200円 | 67,000円 |
ご覧の通りキャッシュバック額まで含めると、いずれのパターンでもauひかりの方が安価です。上述の通り月額料金はメガエッグの方が安いものの、キャッシュバック額が30,000円もauひかりの方が高いことが大きいですね。
auひかりとメガエッグ選ぶならどちらがいいの?
今まで比較した内容をここで簡単にまとめてみましょう。
▽auひかり・メガエッグともに変わらない点
・1Gbpsコースについては、どちらも通信速度に関する評判が概ね良好で大差がない
▽auひかりの方がすぐれている点
・キャッシュバック額を含めるとメガエッグよりお得
・地域限定だが最大5Gbps・10Gbpsのサービスも利用できる
※今後、エリア拡大も期待できる
・メガエッグ提供エリア外(山口・島根・鳥取・広島・岡山以外)でも申し込める
▽メガエッグの方が優れている点
・解約時の負担が、auひかりと比較すると少ない
ここまで比較した点を総合すると、メガエッグは提供エリアが中国地方に限定されているので、提供エリア外では申しこめないのはもちろんですが、そうでない場合でもauひかりの方がおすすめです。
そのもっとも大きな理由は、解約時の負担が大きくなるとはいえ、キャッシュバックも含めて、よりお得に利用できること。通信速度にそれほど差がないのであれば、より安価なサービスの方がよいですね。また現時点で一部エリアに限られるものの、最大5Gbps・10Gbpsが将来的に使える可能性がある、という点もauひかりをおすすめする理由です。