NURO光に速度制限はある?NURO光と他社光回線の帯域制限について

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NURO光に速度制限はある?NURO光と他社光回線の帯域制限について

NURO光では帯域制限がかかってしまうことはあるの?

2016年6月、NTTが運営する大手プロバイダ「OCN」が、光回線の混雑状態に応じて帯域制限を課すことを発表しました。この発表を受けて、「NURO光にも帯域制限はあるのかな?」と心配しているユーザーも多数おられることでしょう。

OCNの帯域制限は、アップロードだけでなくダウンロード、つまり下り回線に対しても課されます。こうした処置は国内の個人向け光回線としては異例。光回線でダウンロードが制限されては、高画質動画のような大容量コンテンツの配信を楽しむことができなくなってしまいます。

でもご安心を。2017年11月現在で、NURO光には帯域制限に関する明確なルールは設けられていません。

一部ユーザーが異常なほどの大容量データのアップロードを行わない限りは、制限が実施されることはないと考えて大丈夫です。

…とここで「大容量データのアップロードは帯域制限の対象になるの?」という疑問がわいてきそうですね。データのアップロードと帯域制限の関係については、次節で詳しくご説明します。

OCNが帯域制限を始めたワケ

OCNといえば、国内最大のシェア率を誇る大手プロバイダです。そのOCNがなぜ異例ともいえる帯域制限を設けることにしたのでしょうか。「ドコモnet」の存在に注目すると疑問の答えが見えてきます。

ドコモnetとは、最大1Gbpsの通信速度をもつNTTドコモの光インターネットサービス。2015年3月より提供が開始されました。ドコモショップでの契約を可能としていることから、ドコモnetは今まで固定回線を敬遠していたユーザーに人気があります。通いなれたドコモショップで申し込める手軽さが、インターネットに距離を置いていた層の獲得に繋がっているのです。

さて、このドコモnetとOCNの速度制限に、何の関係があるのでしょうか。実はドコモnetはOCNの通信設備を借りる形で、インターネットサービスを提供しています。

といっても、OCNがドコモnet用に通信設備を増強しているわけではありません。従来の設備を共有する形で、OCNとドコモnetユーザーの双方にサービスを提供しているのです。

ここで問題となるのが設備の性能の限界です。通信設備の性能は有限であり、あまりに多くのユーザーが同時に利用するとオーバーワークを起こしてしまいます。ただでさえ、OCNは大人気のプロバイダです。そのOCNの通信設備に、ドコモnetのユーザーが押しかけるとどうなるでしょうか。

そう、設備がもつ機能の限界を超えてしまい、回線速度が大幅に低下してしまいます。こうした事情から、ユーザーに平等なインターネット通信を提供するべく、OCNは新たな帯域制限を設けざるを得なくなってしまったのです。

一方NURO光には、OCNやドコモnetほどのユーザー数いません。また、関東関西東海限定の光回線であることからダウンロードに帯域制限が設けられるほどのユーザーが集まる可能性はないと考えてよいでしょう。

光ファイバー業者の帯域制限基準とは?

OCN以外のプロバイダや光回線業者も、帯域制限を全く設けていないわけではありません。多くの通信事業者あるいは接続事業者ではデータのアップロードに対する帯域制限を設けています。以下をご覧ください

・フレッツ光・・・1日の間に行われるアップロードのデータ量が30GBを超えた場合に帯域制限を実行する

・auひかり・・・週に3回以上の頻度で、1日の間に行われるアップロードのデータ量が30GBを超えた場合に帯域制限を実行する

大手回線業者では、30GBのデータアップロードを帯域制限基準としています。ちなみに30GBは、700MBのCD約43枚分に相当する容量です。1日に40枚以上のCDをアップロードする状況なんて、通常のネット利用では考えられないですよね。仮に動画を投稿サイトにアップロードするとしても、データ量はそう簡単に30GBには達しません。

しかしなぜ、データのアップロードに対してのみ、こうした制限が設けられているのでしょうか。答えを知るために一部プロバイダが設けている帯域制限のルールに着目してみましょう。

・P2Pソフトを利用していると判断した場合に帯域制限を実行する

P2P(ピア・ツー・ピア)とは、サーバーを介さずに異なるコンピュータ同士でデータのやりとりを行うための通信技術。一部のプロバイダでは、このP2Pを利用していると判断した場合に、帯域制限を課すというルールを設けています。

といっても、P2Pが違法な技術というわけではありません。この技術は「Skype」のようなアプリケーションにも利用されています。

問題となるのは、P2P技術を使ったファイル共有ソフトの不正利用。P2P技術を応用したファイル共有ソフトを使うと、簡単に動画や音楽などの大容量データを異なるユーザー間で共有できてしまいます。

2000年代前半に登場した「Winny」も、ファイル共有ソフトの一つ。ネットにあまり詳しくない方もこのソフトの名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。

Winnyのようなソフトによる違法なファイルのやりとりは、一時社会問題となりました。著作権を著しく侵害する存在としてファイル共有ソフトおよびP2P技術が問題視されるようになったのです。

これを受けて、多くの光回線業者ではP2Pの利用に対する帯域制限を設けるようになりました。といっても、P2P技術を使った通信だけを規制することはできません。もし特定の通信だけを制限すると、憲法違反となってしまいます。

そこで光回線業者が考え出したのが、大容量データのアップロードに対する帯域制限。30GBを超えるデータのアップロードを、「P2P技術を利用したファイル共有ソフトの利用」と判断することにしたのです。「P2Pを利用している場合に帯域制限を行う」としているプロバイダも、実際は大容量データのアップロードが行われるかどうかを監視しています。

と、ここで気になるのが、ダウンロードに関する制限。OCN以外のプロバイダでは、データのダウンロードに対する帯域制限は設けていません。大容量データを利用するための光回線で、ダウンロードに制限が課されては本末転倒というもの。高額な回線費用を支払う意味がなくなってしまいます。こうした理由から、帯域制限が課されるのは大容量データのアップロードに対してのみとなっているのです。

なお、著作権を侵害しているファイルをダウンロードする行為は違法です。帯域制限が課されないからといって、ファイル共有ソフトを使った違法ファイルのダウンロードは行わないようにしましょう。

帯域制限がかかったらどうなるの?

先ほどから「帯域制限」という言葉が出ていますが、この帯域制限が課されるとどういった不便が生じるのでしょうか。帯域制限を「速度制限」と言い換えると、その実態が理解しやすくなります。

速度制限と聞いて、スマートフォンの高速データ通信に課される制限を思い出す方も多いことでしょう。スマートフォンの速度制限は、最も身近な帯域制限といえます。ここで、auスマホを例にとって、速度制限時に課されるペナルティを見てみることにしましょう。まず、以下をご覧ください。

・au 4G LTEの通信速度・・・下り最大100Mbps

・速度制限時の通信速度・・・最大128kbps

auスマホ利用中に速度制限が課されると、通常時では下り最大100Mbpsまで出る通信速度が128kbpsまで下がってしまいます。通常時と制限時の速度差を理解しやすいように、100Mbpsをkbpsの単位に変換してみましょう。

・100Mbps → 100,000kbps

100Mbps=10万kbpsとイコール。10万kbpsは128kbpsの約781倍に相当します。つまり、auスマホに速度制限すなわち帯域制限が課されると、通信速度が781分の1まで下がってしまうのです。これを移動速度にたとえると、マッハ3で飛ぶ飛行機と歩行者ほどの速度差があります。かなり大きな差ですね。

128kbpsは、ネットサーフィンもまともに行えない通信速度だと思ってください。YouTubeの視聴も、かなりの低画質でしか行えません。以上の説明で、帯域制限がどういうものかご理解いただけたでしょうか。

光ファイバーって具体的に何がすごいの?ADSLとの比較

先にご紹介したように、OCNでは光回線に対する帯域制限の実施を発表しています。この発表は、大くのネットユーザーに衝撃を与えました。「超高速がウリの光回線が遅くなっては困る!」と、物議をかもしたのです。

ADSLを利用している方には、こうしたネットユーザーの反応は今ひとつ理解しにくいかもしれませんね。「そもそも光回線の何がスゴいのかわかならい」という方も、多くおられることでしょう。

OCNのニュースを理解するために、ここで少し光回線の性能についてご説明しておきます。ADSLとの比較を行うことで、容易に光回線のすごさが理解できるはずです。まず、一般的な光回線とADSLの通信速度を比較してみましょう。

・一般的な光回線の下り最大通信速度・・・100Mbps〜1Gbps

・ADSLの下り最大通信速度・・・50Mbps程度

一般的な光回線の通信速度は、ADSLの2〜20倍。近年普及している月額動画サイトの高画質動画も、スムーズに再生することができます。もちろん、「ADSLでも動画サイトを見れてるけど?」という方もおられるでしょう。しかし、ご覧になっている動画は、サイトが提供する最高画質ではないかもしれません。

実は、多くの動画配信サイトの画質は、通信速度に応じて調整されてしまうのです。一般的には、通信速度が速いほど、高画質な動画が配信されます。通信速度の違いは、こうしたコンテンツの快適性にも影響を与えるのです。続いて、通信速度以外の点で、光回線とADSLを比べてみましょう。

・光回線・・・基地局からの距離や周囲のノイズの影響を受けにくい

・ADSL・・・基地局からの距離や周囲のノイズの影響を受けやすい

光回線は、基地局からの距離に関係なく同じ速度の通信を提供できます。また、家電製品が放つノイズの影響も受けにくいので、安定した通信を行うことが可能です。一方ADSLは、基地局から離れるほどに通信速度が低下します。金属回線であることからノイズの影響を受けやすい点も、ADSLのデメリットです。

以上の点をまとめると、ADSLと比較した場合の光回線は「通信速度が最大20速く安定した通信を行える回線」となります。そして、こうした光回線のもつメリットが制限されてしまうのが、OCNが発表した帯域制限なのです。

OCNの帯域制限は、通信設備単位で行われます。1人のネットユーザーが大容量データのアップロードを行うと、そのユーザーだけでなく近所のユーザーにも制限が課さる可能性が大。とんだとばっちりですね。こうした事情から、OCNの発表は多くのネットユーザーにとって衝撃的なニュースとなりました。OCNの動向には、現在も注目が集まっています。