NURO光で利用できるIPv6のキホンを優しく解説

NURO光は、IPv6での接続に対応しています。IPv6の正式名称は、「internet protocol version 6」。今後の標準化が予想される通信規格です。

IPv6を利用できることで、ユーザーはどんな恩恵を受けられるのでしょうか。また、現在普及しているIPv4との違いとは?

今回は、NURO光で利用できるIPv6について、わかりやすく解説いたします。

NURO光でIPv6を利用する方法

NURO光を契約していれば、IPv6をごく簡単に利用することができます。パソコンの知識がほとんどない方もご安心を。IPv6の利用に、特別な設定は要りません。なぜならば、NURO光は自動的にIPv6による接続を行ってくれるからです。

より詳しくご説明しましょう。NURO光のONUは、デュアルスタック方式に対応しています。デュアルスタック方式とは、1つの機器でIPv4とIPv6を同時接続できる仕組みです。

2つのインターネットプロトコルを同時に使えば、アクセスするページに合わせたプロトコルで通信を行えます。つまり、IPv6対応のページではIPv6で、非対応ページではIPv4で通信を行えるのです。この切り替えは自動で行われるため、ユーザーが設定を変更する必要はありません。

ただし、デュアルスタック方式を活用するには、端末が同方式に対応している必要があります。メジャーなOSの、デュアルスタック対応状況をチェックしてみましょう。

・Windowsシリーズ・・・7、8、10がデュアルスタックに標準対応

・MacOS Xシリーズ・・・10.1以降がデュアルスタックに標準対応

上記OSを搭載したパソコンなら、初期設定がデュアルスタック方式になっています。比較的新しいパソコンであれば、設定変更なしでIPv6を利用できると考えてよいでしょう。なお、スマホのOSであるAndroidとiOSも、最新版はIPv4とIPv6の両方に対応していますよ。

IPv4とIPv6接続の確認方法について

冒頭でも少し触れたように、一般的に利用されているインターネットプロトコルにはIPv4とIPv6の2種類があります。IPv6についての理解を深めるために、まずインターネットプロトコルのキホンを確認しておきましょう。

「プロトコル」とは、簡単にいうとインターネット通信を行ううえで必要となる世界共通の約束事です。プロトコルの普及によって、インターネットを通じた世界各国との通信が可能となっているのです。

もちろん、みなさんがお使いのコンピューターも、インターネットプロトコルを使って通信を行っています。では、現在利用しているプロトコルは、IPv4とIPv6のどちらなのでしょうか。So-netのホームページを使った、インターネットプロトコルの確認方法をチェックしてみましょう。

1.So-netのホームページにアクセス

2.トップページで「サポート」を選択

3.「サービス別サポート」欄でNURO光の項目にある「一覧」を選択

4.「サービス内容」欄で「NURO光のIPv6について」を選択

5.「接続」欄で「NURO光で現在、iPv4とIPv6のどちらで接続しているか確認する方法はありますか?」を選択

6.「IPv6アドレス対応について」を選択

7.現在接続に利用しているIPアドレスの種類が表示される

お使いのコンピューターは、IPv4とIPv6のどちらで接続されていたでしょうか。もし現在の接続方法がIPv4だったとしても、IPv6が利用できないというわけではありません。現在主流のパソコンやスマートフォンといった端末の多くが、IPv6での通信に対応しています。

…とこのあたりで、「IPv4とIPv6の違いって何なの?」という声が聞こえてきそうですね。次節では、両者の違いを詳しく見てみることにしましょう。

IPv4とIPv6では何が違うの?

IPv4とIPv6の違いを知るために、両者のスペックを順番にチェックしてみましょう。まずは、IPv4のスペックをご覧ください。

・利用が開始された年代・・・1980年代初頭

・ビット数・・・32ビット

・表記方法・・・192.168.1.1

・総アドレス数・・・約43億アドレス

・セキュリティ機能・・・オプションで追加可能

IPv4は1981年に仕様が公開され、以後世界中で利用されるようになりました。すでに30年以上、インターネット通信に用いられていることになりますね。IPv4で割り当てできる総アドレスは約43億。規格の都合上、これを超える数のIPアドレスは発行できません。

ちなみに、2017年1月現在の世界人口は73億人以上。個人が数台のネット端末を持つようになった現在、IPv4のアドレスが不足するのは時間の問題とされています。続いて、IPv6のスペックを確認してみましょう。

・利用が開始された年代・・・1990年代末

・ビット数・・・128ビット

・表記方法・・・2001:db8:aaaa:bbbb:cccc:dddd:eeee:1

・総アドレス数・・・約360澗アドレス

・セキュリティ機能・・・標準装備

IPv6の実用が開始されたのは、1999年のことです。実はIPv6も、それほど新しい規格ではありません。注目していただきたいのが、ビット数と総アドレス数。IPv6のビット数である128ビットは、単純にIPv4の32ビットの4倍、というわけではありません。32ビットが2の32乗を表す一方、128ビットは2の128乗を表しているのです。

この違いは、理論上割り振りできる総アドレスに直結します。IPv6で割り当てできるアドレスは、約360澗(かん)。澗は、兆の6つ上の単位になります。…と言われても、どのぐらいの数なのか理解しにくいですよね。

IPv6で発行できる全IPアドレスを地球の表面に敷き詰めると、1c㎡の範囲に6,670京個のIPアドレスを割り当てられるとされています。よりわかりやすく言い換えましょう。IPv6なら、地球上にある全ての物質にIPアドレスを割り当てることができます。

以上の特徴からわかるとおり、IPv6はIPv4が抱えるIPアドレス枯渇問題を解消できるインターネットプロトコルです。といってもIPv6は、単純にIPアドレス発行数が多いだけのプロトコルではありません。

IPv4ではオプション扱いとなっていた機能のいくつかが、IPv6には標準装備されています。セキュリティ機能もその1つ。通信がIPsecという仕組みで暗号化されるため、盗聴やデータの改ざんによる被害を防ぐことができます。頼もしい機能ですね。

このように、IPv4とIPv6では仕様や機能が大きく違っています。IPv6に対する興味が高まってきたでしょうか?次節では、NURO光でIPv6を利用する方法を確認してみましょう。

IPv6を利用するメリット、デメリット

前節でご紹介したように、IPv6はIPアドレスの枯渇問題に対応でき、かつ機能の優れたインターネットプロトコルです。この節では、IPv6がもつメリットやデメリットを詳しく見ていくことにしましょう。まずはメリットから。

・手持ちの端末全てにグローバルIPアドレスを割り当てられる

・手軽にP2P通信を行える

・次世代の情報配信を利用できる

ここにあげたメリットは、すべて将来的なインターネットの可能性を広げるものになります。まずはグローバルIPアドレスについて。現在普及しているグローバルIPアドレスは、IPv4を用いたものになります。このため絶対数が少なく、1つの回線契約につき標準で割り当てられるアドレスは1つのみです。

このようにいうと、「ウチではたくさんの機器にアドレスを割り当ててるけど?」という意見があがるかもしれませんね。確かに、現在のインターネットの仕様でも、家庭の各端末にIPアドレスを割り当てることができます。

ただし、複数の機器に割り当てられるのは、あくまで「プライベートIPアドレス」です。ここで、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの違いについて、簡単にまとめておきましょう。

・グローバルIPアドレス・・・インターネットに直接接続できる「外線」のようなもの

・プライベートIPアドレス・・・ローカルネットワーク内でのみ通信できる「内線」のようなもの

グローバルIPアドレスは、世界に2つと同じ番号が存在しないIPアドレスです。インターネットに直接接続できることから、電話でいう外線のような性格をもっています。

一方、プライベートIPアドレスは、ローカルネットワーク内での通信にのみ利用できるIPアドレスです。インターネットへの接続は、ルーターでグローバルIPアドレスに変換されたうえで行われます。電話に例えると、内線のようなものだと思ってください

プライベートIPアドレスは、ルーターの機能によって各端末に割り当てることができます。このため、1つのインターネット契約で、複数の端末にIPアドレスを割り当てられるのです。

さて、ここからが本題。IPv6は、グローバルIPアドレスをほぼ無数に発行できるのでしたね。発行数が制限されないため、グローバルIPアドレスは多数の機器に割り当てられます。パソコンやスマホだけでなく、冷蔵庫や電子レンジ、お掃除ロボットといった機器にも割り当てられるのです。

各機器にグローバルIPアドレスを割り当てることができれば、現在のように複雑なIPアドレスの設定をせずに済みます。今までWi-Fi設定に悩んでいた方も、より簡単な設定で端末にアドレスを割り当てられるようになるはずです。

続いて、P2P通信について見てみましょう。P2P(ピアツーピア)とは、サーバーを介さずにコンピューター間で通信を行う仕組みです。家庭の各機器にグローバルIPアドレスを割り当てできれば、P2Pによる直接的なデータのやりとりを行いやすくなります。たとえば、サーバーを利用することなく、直接通信相手に大容量ファイルを送信できるようになるのです。

直接的なファイルのやりとりが簡単になれば、「クラウドにデータを預けて、パスワードを相手に教えて…」といった手間を省けます。結果的にインターネットは、より便利かつ手軽に利用できるインフラへと進化するはずです。

次に、次世代の情報配信について。IPv6は「マルチキャスト」による通信に対応しています。マルチキャストとは、簡単にいうと1対複数での通信を行う仕組みです。

マルチキャストを情報配信に利用すると、一度の送信で複数のユーザーに同一のデータを届けることができます。回線を通る途中でデータのコピーが繰り返されるため、各ユーザーへの送信が一度で済むのです。

もちろん、IPv4で主流となっているユニキャストでも、複数ユーザーに情報を配信できます。ただし、ユーザーごとにサーバーからデータ配信を行う必要があり、利用者増加によるサービスの品質低下が顕著です。

この点で、マルチキャストは設備にかかる負荷が少ないため、スムーズかつスピーディーな情報配信を行えます。たとえば地震速報。NTTコミュニケーションズでは、緊急地震速報配信サービスに、IPv6マルチキャストを利用しています。確実かつ速やかに情報配信を行えるように、IPv6を利用しているのです。

今後は、IPv6マルチキャストを利用した情報配信が拡充すると予想されています。新しいタイプの映像配信サービスも、続々と登場するかもしれません。

以上のようなメリットをもつIPv6ですが、やはりデメリットももっています。

■IPv4からの切り替えがあまり進んでいない

現時点での通信方式は、IPv4が主流です。IPv6の方が明らかに便利ですが、思いのほか普及が進んでいないのです。このためNURO光のように、デュアルスタックによるIPv4とIPv6の同時利用が必要となっています。

こうした複数方式による通信が必要な状況では、通信事業者の負担は大きくならざるを得ません。またユーザーには、「IPv4とIPv6のどちらがいいのか…」という迷いが生じてしまいます。

とはいえ、IPv6のデメリットはこの点ぐらいのもの。かつてはIPv6の利用で不具合が発生するケースが多かったようですが、現在はおおむね解消されています。一般的なインターネットの利用を行ううえで、IPv6のデメリットを感じることは、ほとんどないと考えてよいでしょう。

IPv6の利用はこんな人にオススメ

IPv6の利用は、ほぼすべてのネットユーザーにおすすめできます。そもそも、現在NURO光を利用しているのであれば、すでにIPv6を利用しているはず。問題なくネットを利用できているのなら、あえてIPv6を無効にする必要はありません。

これからNURO光を利用する方も、まずは設定変更なしで通信を行ってみてください。ごく自然にネットを閲覧できるようであれば、IPv6の利用による問題は生じていないことになります。

現在は特別視されているIPv6ですが、近い将来にはメジャーなプロトコルとなるはずです。今のうちに利用に慣れておいても、損はないでしょう。 NVR500などの機器でipv6の設定ができないという記事を読みましたが、NUROの場合はほっておいてもipv6が設定されるので大丈夫です。