目次
端末名・型番 | IC-DPR7BT |
メーカー | アイコム |
定価(税別) | 59,800円 |
出力 | 5W |
電波・ 使用可能範囲 |
1〜10km (対応中継器なし) |
周波数帯 | 351MHz帯 |
チャンネル数 | 送信:30ch 受信:30ch+上空利用5ch |
防塵・防水機能 | IP67/IP66/IP55/IP54 |
本体重量 | 232g |
本体寸法 | 幅:56mm 高さ:92mm 奥行:29mm |
付属品・ オプション |
付属品:バッテリーパック、急速充電器、ACアダプター、 ベルトクリップ、アンテナ、ハンドストラップ オプション:HM-183SJ(防水型スピーカーマイク)、 HS-99(耳掛け型イヤホンマイク) |
免許の要不要 | 不要 |
通信方式 | 単信方式 |
電信感度 | -5dBµVemf以下 0dBµVemf以下 |
定格電圧 | 7.4V±10% |
電池の種類・ 電池持ち |
リチウムイオン電池 (約13時間使用可能) |
「IC-DPR7BT」は、「デジタル簡易無線登録局」に分類されるトランシーバーです。簡易無線登録局に該当するトランシーバーは、簡単な登録申請のみで使用することが可能。無線免許が不要なため、登録さえ済ませれば誰でも利用できます。
IC-DPR7BTの出力は最大5W。登録なしで利用できる特小(特定小電力トランシーバー)と比べて、500倍の出力を備えています。IC-DPR7BTの通信可能距離は、見通しのよい場所であれば最大10Km程度です。市街地や障害物のある郊外においても、IC-DPR7BTなら最大1㎞の距離で通信を行えます。
出力の高いIC-DPR7BTなら、特小よりも安定した通信環境を広い範囲で構築することが可能です。広大なスペースを活用するレジャーやイベント、規模の大きい施設での業務などで、IC-DPR7BTは活躍してくれます。
IC-DPR7BTのボディは、IP67/IP66/IP55/IP54の防塵防水規格に準拠しています。ごく簡潔にいうと、よほどハードな使い方をしないかぎり、IC-DPR7BTのボディには粉じんが侵入しません。
またIC-DPR7BTは水の侵入に強く、強い噴流水をかけたり、水中に沈めたりしても、トランシーバーとして機能します。一般的な使い方をするかぎりにおいて、粉じんや水の影響によってIC-DPR7BTが故障する可能性はほぼありません。
付け加えていうと、IC-DPR7BTは極端に寒い場所や暑い場所でも利用できます。IC-DPR7BTが対応できる気温は、摂氏-20度〜60度と広範囲。気温が氷点下に下がる寒冷地や、設備の熱で高温になる工場でも、タフなIC-DPR7BTなら問題なく使用できます。
IC-DPR7BTには「Bluetooth機能」が備わっており、同じ機能に対応するヘッドセットと無線接続できます。Bluetooth機能を使えば、配線にわずらわされることなくヘッドセットを使用することが可能。動きやすさが求められるシーンにおいて、動作の制限を受けることなく通信を行えます。
なお、IC-DPR7BTと接続するヘッドセットには、アイコムの「VS-3」がおすすめです。VS-3はVOX機能(音声に反応して通信モードを切り替える機能)に対応しており、完全なハンズフリーでの通信を行えます。
IC-DPR7BTには、多彩な通信モードが備わっています。まず通常の通信は、トランシーバー同士の「チャンネル」と「ユーザーコード」を合わせるだけで行えます。上記2つの要素が一致しないトランシーバーは、通信に参加できません。
チャンネルとユーザーコードに加えて、「グループ番号」と「自局番号」を設定すれば、より複雑な通信環境を構築できます。たとえば、同じグループ番号を複数のトランシーバーに設定しておけば、必要に応じてグループ全体に呼びかけを行うことが可能です。
さらに、各トランシーバーに個別の自局番号を設定すれば、グループ内の特定の相手に対して呼びかけを行えます。グループ番号と自局番号を駆使すれば、無駄のない情報伝達を行うことが可能。必要な情報を、必要な相手だけに伝えられます。
IC-DPR7BTの類似製品として、バーテックススタンダードの「VXD20」があげられます。VXD20も出力5Wのトランシーバーであり、登録申請のみで利用可能です。
また、VXD20はIP67の防塵防水に対応しており、多様なシーンで活用できます。IC-DPR7BTとVXD20は価格帯も同じであり、機能や性能に大きな差はありません。
ただしVXD20は、Bluetoothに非対応です。ヘッドセットを利用する際は、有線接続を行う必要があります。ちなみに、Bluetooth対応のデジタル簡易無線登録局は、さほど多くリリースされていません。Bluetooth接続に魅力を感じるなら、選ぶべき機種はIC-DPR7BTだといえます。
IC DPR7BTが活躍するシーンとして、フィットネスクラブがあげられます。フィットネスクラブのスタッフは体を動かす機会が多く、トランシーバーの配線は邪魔になりがち。しかし、Bluetoothでヘッドセットと接続できるIC DPR7BTなら、スタッフの動きを制限しません。
フィットネスクラブでIC DPR7BTを利用するなら、実働するスタッフの人数分の機器をそろえたいところです。ジムやプールのスタッフだけでなく、受付スタッフにもIC DPR7BTを持たせることで、業務連絡を円滑に行えるようになります。
ハードな運動を行うジムでは、緊急事態が起こることも少なくありません。IC DPR7BTで通信環境を整えることは、顧客の危機管理にも役立ちます。